名刺印刷業における省力化の重要性を説く。

約22年前には印刷関連の会社に努めていたが、「これからはWEBの時代になる！」と唱えると、周りとの意見の相違があり、自分の考えを信じて独立されたという丸山社長。

なるべく経費をかけないスモールスタートで始められたとのことだが、今では東京都中央区に拠点を構え、膨大な受注に応えるべく生産性の向上に取り組まれている。

名刺を40万箱発送するとして、1箱1円のコストダウンで40万円の粗利増、400万箱なら400万円増。そのように例を挙げながら、丸山社長は名刺印刷業におけるコスト削減の重要性を説く。

コストにこだわる背景には、昔からの名刺業界における価格競争の風潮があると言う。

そこで、とくに人手の掛かる発送作業については、効率化できる簡易梱包機を探し求めていたという。

繁忙期には10名もの人手が居る発送作業を、1台の自動機と1名の作業員で完結することが出来れば、たとえ高額な機械であっても、すぐに償却することが出来ると丸山社長は考えていた。

都心部ということもあり、現場のスペースは無駄なく隅々まで活用されている。

丸山社長が探していた梱包機の条件の一つに「コンパクト」であることも当然含まれていた。

DW-S20に関しては、サイズ感と使用方法や値頃感も含めて、まさに探し求めていた製品だと感じられたとのこと。

現場にお伺いすると、資材棚や作業スペースの合間に、卓上サイズのDW-S20が丁度良く収まっていた。

同社での活用方法はというと、我々が日頃からお客様にご提案している利用方法とはかなり違っていた。

丸山社長はDW-S20を一目見た瞬間に、その利用方法を思いついたという。台紙そのものを折り曲げて箱状にして出荷するという形態だ。これは我々メーカーも思いつかなかった、DW-S20のポテンシャルを最大限に活かした省力・省資源化の方法と言えるだろう。我々の提案はストレッチフィルムにより簡易固定したセットを、更に箱に入れて発送するというものだったが、丸山社長はこの「箱に入れる」という作業と資材を省略し、台紙そのものを折り曲げ、箱の代替として活用した。

発送業務を担当する大橋様も「格段に作業が楽になった」と笑顔を見せてくれる。

有効活用されてこそ製品は生きる。利用する人の喜び以上の、モノづくりの醍醐味などあるだろうか。

更にはお客様のアイディアと混ざり、思いもしなかった活用方法で製品が更に生きてくる。

丸山社長の「アイディア力」が実現させた、DW-S20と同社のまさに「一期一会」と言えるだろう。